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燕三条青年会議所とは

理事長所信

神田晃 所信

理事長メッセージ

【はじめに】
 私たちは先人たちが残してくださったものを土台として、「今」を生きている。明治維新を成し遂げた先人たち、祖国の未来のために命を懸けたご先祖様たち、戦後の日本の再興は青年にしか成し得ないと奮い立った日本青年会議所の先輩たちがあってこその「今」なのである。ものづくりのまち“燕三条”。この地域の個性もまた、祖先や先輩諸氏の弛まぬ努力によってもたらされたものである。その恩恵を有形無形、様々な形で享受して私たちは「今」を生きることができるのである。

では、未来はどうか・・・

 少子高齢化社会となり、我々の子ども達は、今よりも厳しい時代を生き抜かなければならないのは明らかである。人々の価値観も変化し、相手の立場で考えて行動する、罰が当たる、というような日本人特有の価値観は薄れ、自分さえ良ければ良いという思考が蔓延しつつあると感じる。そんな社会の中で子ども達や若者たちは未来に夢をみることができなくなっているのではないか。「あの世代が何もしてくれなかったから」そう言われたくはない。子ども達の未来は我々の行動に掛かっている。少しでも豊かで暮らしやすい社会を残すために、我々の世代には先人が残してくださったものをより良いものにして次の世代に引き継いでいく責任がある。

【日本の和の心と使命感】
 燕三条青年会議所には様々な価値観を持ったメンバーが在籍している。技術革新によって利便性が向上した社会の中で、肩を並べて語らい合うことも減り、人間関係の希薄化が生じているようにも感じる。時代の変化と個人の価値観の多様化により、今まで考えられなかった事象が組織内に起こっていることも事実である。しかし、調和を重んじる“和の心”を持つ日本人ならば、多様性を受け入れ進化させることは可能なはずである。同じことを繰り返していては変化も進化も得られない。2019年は平成という一つの時代が節目を迎え、元号が変わり新たな時代へと突入する特別な年でもある。だからこそ、改めて軸となる日本人特有の価値観と“和の心”への見識を深め、組織を進化させる。
 誰も見ていないから、ばれないから良いと言って、人の道を外れたことをしてはいけない。そのためには常識という誰かが決めた物差しではなく、自分の善悪の判断が必要となる。自分だけのために生きるのではなく、世のため人のために限りある命を使う。使命である。そうした意識をもって行動することで徳が積まれ、信頼となる。信頼は目に見えない資本となり、めぐりめぐって戻ってくる。そして、自分と周囲の人生を豊かにする。そんな価値観をもって行動することが、個人や企業、団体への信頼に繋がっていくのである。

【我々は若さという武器をもっている】
 古い常識を破壊し、柔軟な思考で変化を創造する“今の若いモン”がいなくなったらどうなるのだろう。右へならえ。長いものに巻かれろ。そんな国が、地域が、良くなるはずはない。青年は“若さ”という武器を持っている。時代にあった感性と、失敗を恐れない行動力を持っている。まわりの顔色を伺って上手くやることに重きを置き、行動してはいないだろうか。できない言い訳、やらない言い訳を探すことで自分を納得させ、行動しない選択をするのか、やるための方法を探して、たった一歩でも前に進むかどうか。それは自分自身で選択するものである。優等生である必要は無い。挑戦しないことが最大の失敗であり、失敗とはあきらめること。志高く、挑戦する姿を次代の若者に見せ、夢を与え続けてゆかなければならない。常識を疑い、非常識に挑戦する。それが青年と呼ばれる年代の存在意義なのではないだろうか。

【青年会議所の奉仕・修練・友情】
“奉仕・修練・友情”は、青年会議所の三信条であり、運動や活動を通じて得られるものである。奉仕とは、社会の中で活かされていることを自覚すること。地域と社会へ貢献することや、地域愛、国家への帰属意識である。奉仕の心を身に付けると価値観が変わる。これは社業にも存分に活かす事ができ、人格形成の土台ともなる。修練とは、異業種だからこそなされる人間同士の研鑚。組織の運営や心配りなど、様々な失敗した経験からこそ多くを学ぶことができる。また、社会に対して働きかけていく中で訪れる様々な壁を乗り越える経験であり、大きく成長するための最大要因である。友情とは、大変な苦労があるからこそ得られる同志との横の繋がり。先輩後輩の縦の繋がり。自ら求めれば燕三条地域だけでなく世界にまで広がる可能性を秘めている。
 しかし、これらは青年会議所に所属するだけで得られるものではなく、また個人への成果報酬であって目的ではない。そして簡単に得られるものではない。自ら学ぶという意識が低ければ身に付けることは難しい。意識を高く持ってやりきった後には成長という報酬が待っている。どれだけやり切るかで報酬の大きさは変わり、どこまでやるかは自分で決めなければならない。失敗したら成功の基にするために“経験値”として積み上げれば良い。なぜできなかったのかよりも、どうすれば良かったのかを考えなければならない。それを繰り返すことで成長という報酬を得ることができる。「苦労は買ってでもしろ」そういう経験をさせていただいている。
 世のため人のために行動し、修練を経験することによって成長があり、困難をともに乗り越えた先に一生続く友情が芽生えるのである。少し背伸びをして挑戦をしてほしい。

【恩送りの精神が組織を強くする】
 JCは他の組織に比べ、義理や人情を重要視するように感じる。それは何故か。JCは会社と会社ではなく、個人と個人、人と人、として付き合える場。入会して間もない頃、色々な場面で先輩からご指摘と、胸に残る言葉をたくさんいただいた。先輩から受けた恩を本人ではなく後輩に返しなさいと指導された。あの人のためだから。あいつに恥を掻かせられない。今、そんな関係性ができているだろうか。人としてメンバーと向き合い、本音で話せる仲間が何人いるだろうか。単に相手に同調するのではなく相手を認めて受け入れられるまで語り合うこと。礼儀、義理、節度・・・言葉だけでなく自らの行動で示さなければならない。師弟関係とも呼べる、学べる風土を形成しなければならない。貰いっ放しでは人材育成の流れが滞ってしまう。JCとはまちづくりを通してひとづくりをする団体である。自分が先輩から受けた恩義を後輩に返し、未来に活躍できるひとづくりをしていかなければならない。この“恩送りの精神”こそ、個々人によりよい成長をもたらし、そうした風土ができることで組織は強くなる。

【未来をつくるひとづくりと運動の拡大】
 青年会議所に入会するとまちづくりの活動や運動を行う。これによりまちの未来に関心をもつ“市民”をつくり、社会への人財輩出を繰り返している。会員の増加は運動の拡大に直結する。運動の源泉である同志は多ければ多いほど良い。JCとは何か、燕三条JCで何が得られるのかを全員で共有し、この地域の青年に声高に訴えかけて行く。自分の一番身近にいる大切な人の心、隣にいる一人の青年の心を動かすことができるか。試されている瞬間でもある。しかし、それこそが運動の始まりである。基本運動とも呼ばれる会員拡大運動。挑戦的な手法をもって新たな仕組みを構築し、持続的且つ全員で進められる仕組みへと進化させていく。
 また、真の地域活性化のためには会員だけでなく、多くの市民が参加していることが必須となる。まちづくり運動を拡大するため、また、各地のまつり等伝統的事業を確実に継承し続けるためにJCがプラットフォームとなり、市民をどう結び付けるか。常識を疑い、先入観を捨て、新たな関わり方を提案することに挑戦する。
 ふたつの挑戦をもって、この地域の若者を同志としてより多く迎え入れ、未来をつくるひとづくりを推進する。

【新たな観光モデルへの挑戦】
 2019年度、新潟県の同志が集うブロック大会を主管する。ブロック大会は県内の同志が集う、いわば一時的に交流人口が増える状態となる。これを絶好の機会と捉え、新潟ブロック協議会との連携はもちろん、観光という切り口で市民、団体、行政ともしっかり連携し、行政区の垣根を越えて活動する燕三条青年会議所にしかできない形で大会と事業の融合に挑戦する。言うまでもなく、燕三条地域はものづくりの集積地として全国、世界に発信している。近年では産業観光という分野においてもその魅力と底力を発揮している。この地域には魅力溢れる観光資源となりうる原石がまだまだ転がっている。今あるものを融合させつつ、新たな価値として進化することができれば、交流人口も増え、地域が活性化される。先人たちが残してくれた恵まれた地域だからこそ、それぞれが連携することで生まれる新たな価値を提唱し、前例を作り、ビジネスモデルにしていく。
 その実体験を通じて燕三条市になった時のスケールメリットを地域に訴えかけて行く。経験が市民の自主性を育み、地域はより活性化されてゆく。

【燕三条市の実現に向けて】
 地場産業であるものづくりはより専門色が強まり細分化され、AIやIoTを上手く融合させつつ集積地の利点を発揮し、有機的な連携が強まる。それを志ある若者がプラットフォームとなり“燕三条ブランド”として世界へ発信する。燕三条のものづくりは更なる深化を遂げ、燕三条駅を中心としたエリアのコンパクトシティ化が進み、周囲には様々な店舗が立ち並ぶ。それを目当てに若者が集い、活気に満ち溢れている・・・。
 この燕三条青年会議所の掲げるビジョンは、燕三条市となるからこそ成し遂げることができるものであり、我々は、中核都市である燕三条市が“最も可能性溢れる有効なツール”であることを訴え続けなければならない。燕三条市実現。これこそが燕三条青年会議所が志した夢であり、成し遂げなければならない地域の懸案事項である。地方創生、地域活性化の起爆剤として最も可能性を秘めたものなのだということを、市民や各団体に訴え続け、賛同を得ることが必要である。創立20周年記念式典で燕三条市実現を目指すことを宣言した後、様々な方のお考えを聞く機会があった。今すぐには難しいが、いずれは可能性がある、というお考えをお持ちになっている方が多いと感じている。
 最も重要なことは子ども達が生きてゆく未来について関心を高め、議論する事である。多様性は新たな価値を生み出し、摩擦は進歩を生む。議論を起こすためにメリットとデメリットを提示し、声を大きく、広く、深く、熱量と誠実さを持って訴え続けて行く。「県央中核市誕生を目指し、燕三条市実現に向けて運動する」そう宣言した我々は、高いレベルの会議運営を身に付けるだけでなく、英知、勇気、情熱を心に深く宿し、より真剣に議論を交わさなければならない。本気で未来を考え本気で議論し、本物の情熱をもって、率先して行動する人にしか未来を変えることなどできない。
 いずれ訪れる“天の時”。その時になってから動いていては遅い。2018年度の運動を継承し、継続的に運動することで、市民の感情や意識、世論を温め続けていかなければならない。燕三条市は必ず実現する。そう信じてやまない。

【終わりに】

先人からのいただきものである「今」
未来をつくるひとづくりの永遠のスパイラル

まちを想い行動するのも人
組織を想い行動するのもまた人

変えてはならないこと
変えるべきこと

誰のために
誰とともに生きるのか

誰かがやってくれるのを待つのではない
俺たちがやるんだ

未来を生きる子ども達のために
使命感に燃え 青年らしく挑戦しよう

【運営方針】
・使命の自覚による社会奉仕への意識変革
・自己研鑚のために挑戦する意欲の向上
・真の友情と恩送りの精神の風土形成
・人として向き合える関係性の回帰
・多様性を阻害しない仕組み作り
・時代に即したツールの積極的な採用

【運動方針】
・運動拡大のための会員拡大と広報を連動させた活動
・まちづくりと市民を繋げるプラットフォームの構築
・燕三条の連携による新たな観光モデルへの挑戦
・燕三条市実現に向けた継続的な運動



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