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1月23日、(社)燕三条青年会議所 寺子屋誇り委員会が主催する委員会セミナー(その1)『寺子屋実践団体に学ぶ講座』が三条市の三観荘で開催された。 寺子屋事業を推進するにあたり、現在、巻地区で大学生ボランティアと共に、既に寺子屋を実践している、西田卓司(にしだ たくじ)氏(NPO法人虹のおと代表理事)を講師にお招きし、生の体験談を通して寺子屋の心得・仕組み・問題点や実際の手法を伝授頂きました。 講師の西田氏は、大学在学中に環境問題に興味をもち、そこから「世の中に畑づくりをする団体をつくりたい!」との想いから、2002年 「NPO法人虹のおと」を設立。2004年におきた中越地震でのボランティア活動を一つのきっかけに、翌年地域の遊び場『虹のひろば』をスタート。2006年には、大学生の社会実践の場として、起業家留学プログラムを立ち上げるなど、「生きる力・地域の教育力」をテーマに、世代・性別・職業・立場を超えて、多くの人がふれあい、学び合い、楽しみあえる「共有」の舞台を創出してきた。 国旗に一礼をし、入場をされた講師の西田氏の姿に、嘉瀬理事長は開会の挨拶の中で、「志を同じうする者、相集い、力を合わせ・・・と綱領にもあるとおり、正にこの場がそうであります。また、講師も我々と同じ志を持っている方。委員会メンバーはもちろん、委員長さん達は、各々自分の中に落とし込み、それぞれ委員会に持ち帰って頂きたい」と話された。 講演は、『あこがれ』の溢れるまちへ 〜「身近なヒーロー」を生んでいく仕組みづくり〜 と題したスライド映像とともに、時折ユーモアを折り混ぜながら、非常にわかりやすい内容で進められた。講師の子供たちに対する愛情と、地域を少しでも良くしたいという熱い想いが伝わってきました。 講演の中で西田氏は、成人式の場で新成人400名からとったアンケートで、『尊敬する人は誰ですか?』の問いに、 1位.親 2位.先生 3位.友達 同率で イチロー という回答結果に、「大人の生き様、地域の素晴らしい人々のことを、若い子達は全く知らないということに、非常にショックを受けた。」と話された。 また、『私は自分に大体満足している』という、中高生を対象にとったアンケートでは、「よくあてはまる・ややあてはまる」と答えた割合が約3割と、アメリカや中国の約7〜8割に比べ格段に少ないという現実に、我々メンバー全員もショックを受けた。 “現状の中高生が抱える問題点”として、「不安」「不信」「不満」の3つが挙げられるという。それは何故か・・・!? そこには、 学校と家庭以外の居場所がない 憧れを持つような大人と出会う機会がない 勉強と部活以外にチャレンジの機会がない という背景があるとのこと。 「心開ける《居場所》があって、身近なヒーローに《憧れ》を抱き、多様な《挑戦》をする そんな地域社会をつくる『寺子屋』は、有効な手段のひとつです。」と西田氏。本年度、嘉瀬理事長が何故『寺子屋』をするのか?を、この委員会セミナーを通して改めて気付くことができました。 「直接アプローチをする事が一番難しい世代の子供達。けれども、一番困っている世代、最も『寺子屋』を必要としているのは、まさにこの中高生なのです。」 寺子屋誇り委員会が主催する委員会セミナーは今回を含め計5回を予定。今後は主に中学生を対象に、寺子屋事業をすすめて行くうえで、西田氏の講演内容は非常に参考になったと思う。 「NPO法人虹のおと」の今後の活動展開としては、4/末 春休みの期間を利用して“屋台村”(子供達が主体になって出店(世代を越えた交流))を、現在計画立案中 とのこと。
最後に、質疑応答の時間での、『寺子屋』と冠のつく各委員会の委員長・副委員長の方々が、真剣な目でそして積極的に講師へ質問や意見を投げかける姿がとても印象的でした。これから各委員会のもと、寺子屋事業が様々な形で、そしてより素晴らしいものとなって、子供達・そして明るい豊かな地域づくりに向けて、展開されていくだろう。
取材者/寺子屋広報渉外委員会 石田 康史
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