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2008年6月7、8日の一泊二日わたり、三条市グリーンスポーツセンターにて寺子屋つばさ事業の一つである「食育学校 〜ぼくらの空腹体験〜」が行われ、小学4年生から6年生までの43名(男子6名、女子37名)が参加した。 開会の挨拶で嘉瀬一洋理事長は、世界には満足に食べることのできない子供達がたくさんいることを紹介し、今回の空腹体験を通して、食べ物のおいしさ、ありがたみ、残すことをもったいないと感じることができるようになってほしいと述べた。続いて今回の食育体験を担当した寺子屋オリエンテーション委員会 落合孝夫委員長がラップに包まれた一握りのお米を見せ、「これが一食分のご飯です」と伝えると、子供たちは「えー」と信じられないという表情でお米を見つめていた。 食育学校 一日目 班ごとで自己紹介をし、JCメンバーによる食に関するプレゼンが行われた。世界の食料事情、日本の食糧自給率が40%未満であることを聞き、さらに自分達が普段の生活に必要なカロリーを採るために食べなければいけないメニューをクイズ形式で学んだ。 昼食、夕食作りは野外で調理し、いつもご飯を作ってくれる家族へ感謝の気持ちをもってもらうため、子供たちが中心となって行い、お米を研ぎ、味噌汁の具を切り、煮干でだしをとって、飯ごうでおかゆを炊いた。 昼食と夕食の間には三条市須頃の野菜農家 曽田正男さんの農場を訪問し、大きく実ったきゅうりの収穫を楽しんだ。1本はその場で味噌をつけて食べ、もう1本は夕食の副菜とした。 夜は、空腹を紛らわすために体育館で体を動かすゲームを行った。大崎山からの夜景を楽しんだあと、家族から子供たちひとりずつに宛てられた手紙を読み、就寝となった。 食育学校 二日目 鮮やかな朝 6時の起床、子ども達は眠い目をこすりながら布団から起き上がり、でも、目覚めるとすぐに元気な声を上げて同じ班の友達の名前を呼んで起こしあっていました。 着替えて、健康チェックを済ませますと朝食の時間、朝食はバナナ半分、この日本には「朝の果物は金」という格言がありますが、正に栄養に満ちた大地からの産物に朝のパワーをプレゼントされて子ども達の体も心も準備万端、朝の散歩に臨みました。 朝の散歩はグリーンスポーツセンターを散策します。 緑溢れる朝の空気の中で、子ども達は普段の生活ではなかなか体験出来ない鮮や かで爽やかな特別な時間を過ごしました。 もう一つの“キャンプ” グリーンスポーツセンターに帰ると昼食の準備がスタートです! お家でも手に触れたことが無いかも知れない包丁やまな板といった調理器具を丁寧に並べ、この日のテーマの「のっぺ」の食材をテーブルにセットして準備は完了。 調理を始める前に、三条クッキングスクール 更科校長先生より講演会を開いて 頂きました。 先生は子ども達に向かって「皆さんは偉い!普通、子ども達は“キャンプ”というと楽しい遊びのことしか思いませんが、この世界にはもう一つの別な“キャンプ”があります。“難民キャンプ”です。今日はここに集まって頑張る皆さんにその大切なことをお話ししましょう」と、同じ年頃で生きていくのには十分な食物を食べられない子ども達のお話しをして下さいました。 また、いつもお世話になっているお父さん・お母さんの健康を気遣うことの大切な、そのために「君達に何ができるか?」をとても熱心に語って下さいました。 お料理の時間 講演会が終わると更科先生の御指導のもとで「のっぺ」作り、郷土の伝統料理を 子ども達が頑張ってつくります、迎えに来て下さるお父さんやお母さんに美味しく食べて貰うために美味しく頑張って作りました。 お家で料理のお手伝いをして包丁さばきが手馴れている子は包丁の握り方も分からない子に「違う!違う!こうやるんだよ!」と一生懸命に教えながら、みんなで力を合わせて作りました。 「のっぺ」の食材を鍋に入れて煮込み始めると、次はおにぎり作り、おにぎりを作り終えて手についたお米をぺロリとする子ども達から「あれ!?ごはん粒がおいしい!!」の声があちこちのテーブルから上がりました。 「ありがとう!!」 料理が完成するとお父さん・お母さんへのお手紙を書きました。きっと、この二日間を通してご両親への、またお母さんがいつも作って下さる食事への感謝の気持ち、「ありがとう!!」が溢れたに違いありません。 子ども達が手紙を書いている間、子ども達を迎えに来て下さったお父さん・お母さんは別の会場で更科先生から食育の講義を受けていました。先生はおっしゃいました、「学校は“教える”場、家庭は“育てる”場、家庭の食卓から伝えていかなければならない大切なことが沢山あるのです。」。 手紙を書き終えた子ども達はお父さん・お母さんと対面、元気な、元気一杯な声が緑の森中に響き渡りました。 みんなで協力して昼ご飯をセットして太陽の下で昼食、この二日間のクライマックス、みんの「美味しい笑顔」が鮮やかに咲いていました。 食事を終えて閉会式、そして子ども達とお父さん・お母さんは家路につきます。 そうです、子ども達は大きな大きなお土産を手にして、それはとても貴重な、とても貴くて、とても温かい子ども達一人一人の「ありがとう!!」の気持ちでした。
取材者/ 寺子屋広報渉外委員会 長谷川 貴大 寺子屋広報渉外委員会 幹事 岡田 健太郎
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