理事長から皆様へ
ごあいさつ
〜果そう我々の使命を!〜
第13代 理事長
長谷川 直哉
平成21年2月
2009年度(社)燕三条青年会議所理事長
長谷川 直哉
皆さんこんにちは。暦の上では立春を過ぎました。まだまだ寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今日は我々が行っているまちづくり、地域のブランドについて一言記させて頂きます。年頭より申し上げて参りましたが、この地域が明るい豊かな地域であるためには、よそ様から良く思われること。この地域に行きたい、住みたい、この地域のモノが欲しいと思っていただくことです。それがこの地域では「燕三条」という世間から思われている地域の名前(ブランド)であります。
先日、南魚沼の六日町に行ってきました。ご存知の「天地人」直江兼続ゆかりの坂戸城があり、町中いたる所で「天地人」「愛」「直江兼続」のオンパレードでした。昼時に駅前のインフォメーションを訪ねると、受付の女性が待ってましたと言わんばかりに、わくわくさせながらお勧めの蕎麦屋をリストアップしてくれました。私が選んだのはその名も「兼続庵」という蕎麦屋さん、これまた店員さんが「天地人」のユニフォーム、影虎、景勝といったお酒を楽しみながら、本当に美味しい蕎麦でした。外に出ると、これまた「天地人」のユニフォームを着たボランティアの方々が、道の清掃をしていられました。町中の歯車がかみ合っている、という印象でした。皆さんがそれぞれ、自分の本業をがんばっているだけかもしれませんが、そこに統一性があって、ストーリーがあるだけでこれほどまでに、わくわくするパワフルな街に見えた、一つの例です。
皆さんイギリスのケンブリッジ大学はご存知かと思います。世界の名門大学としてあまりに有名であります。実はケンブリッジ大学は31校からなるカレッジ制をとっており、本部機能としてケンブリッジ大学という機能があることをご存知でしたでしょうか。生い立ちも専門も違う、非常にハイレベルなカレッジの本部機能をケンブリッジ大学としているわけです。ニュートンはじめ様々なノーベル賞学者を輩出している、有名なキングスカレッジはその代表例であります。かの地では、それを見事に学園都市のブランドとして、発信してきました。31のカレッジが別々に発信してきたら、ケンブリッジ大学は存在しなかったかもしれません。そしてこの地域、燕三条も同じ話しではないでしょうか。
飛行機でヨーロッパから成田への帰路、航路はロシア上空から南下し日本海を縦断して新潟上空を通過します。日系の航空会社の場合、機長によっては日本海上空から「燕三条」上空にさしかかり、とアナウンスを聞いたことがあります。窓の眼下には、越後平野が小さく見え、そこに燕三条であろう米粒みたいな点、街が見えます。私は常々、この地域を考える首長さんには、是非ともこの視点で街づくりを考えていただきたいと願ってやみません。
我々Jayceeの現役世代である、20代、30代のわが国の人口は全国で3500万人、実際にJCに入会しているメンバー数は3万5千人ですから、その僅か0.1%に過ぎません。この数字から見ても、改めて我々は地域の能動者として、活発な市民として大いにリーダーシップを発揮しなければならないと思っています。ところで皆さんはリーダーシップという言葉の反対語をご存知ですか。そもそもリーダーシップの日本語訳とは、難しいものです。指導力、ちと違います。実は英語でリーダーシップの反対語はChaos(カオス)日本語で【混沌】と訳します。つまりリーダーシップとは混沌、バラバラの様子をひとつ(方向)にまとめる、といった意味であります。家庭のリーダーとして、企業のリーダーとして、地域のリーダーとして我々の持ち得るパワーを存分に発揮しようではありませんか。「人を作り、地域(まち)を造り、未来(あす)を創る」パワフルな燕三条に向かって。