国定勇人三条市長の市制報告会が4月10日(日)に燕三条地場産業振興センターリサーチコアで行われ、国定市長は満員の約300人が集まった中で三条小学校の統廃合、三条市体育文化センターと三条市総合体育館の改築、地場産業の現状、今後のまちづくり、三条市の財政などについて報告されました。
・三条小学校統廃合について 三条小学校区の高齢化率が小学校区の中で1番高く子どもの増加が見込めない事と校舎の耐震性の問題から三条小学校を2016年度末に閉校することを決断したと説明されました。今後についてはこのまちのアイデンティティは「ものづくり」であるという想いから理科教育センターの施設を建設し、文化や教育に思いを巡らす事ができる機能を融合させ、「ものづくり」のDNAを子どもたちにしっかりと育んで欲しいと述べられました。
・三条市体育文化センターと三条市総合体育館の改築について 三条市体育文化センターは耐震診断を行った結果、非常に危険性が高いと診断され、老朽化している三条市総合体育館と合わせての改築を計画していると説明されました。改築後は体育機能と文化機能を併せ持つ施設を建設し、市民活動を活発化させ、市民の交流を育む為に必要な機能となる複合施設を様々な団体から参画いただいて計画していると述べられました。
・地場産業の現状について 世界に誇れるものづくりのまちとして日本を牽引しているとして東京都大田区、大阪府東大阪市、燕三条地域の過去10年間の工業出荷額の推移を比較し、大田区は61%、東大阪市は22%のマイナスだが、燕三条地域は3%アップしている事を指摘し、大田区や東大阪市のメーカーへ注文していた注文が燕三条地域に来やすい環境であるからこそものづくりのまちとしての優位性を高めていく事が重要であると説明されました。この環境下で栄スマートICが24時間利用可能である利点に触れ、新たな工業団地の造成をして栄スマートICとの併用をする事で、企業の更なる設備投資や新規事業の進出による地場産業の活性化や仕事量の拡大、新たな就業の場の創出による若年層の転入促進に繋がると述べられました。
・今後のまちづくりについて 高度な技術を有するものづくり人材の高齢化や慢性的な看護師等の人材不足の観点から、実学系のものづくり大学の設置又は誘致をする事で地場産業の基盤強化や若者の流出抑制ができ、看護系高等教育機関の誘致をする事でも地域医療の安定化や若者の流出抑制が期待できると説明されました。これらを須頃地区等で行う事で様々な都市機能の集積が可能になると述べられました。
・三条市の財政について 始めに平成27年度末の実質公債費比率の見込みや臨時財政対策費、財政調整基金の残高等の解説を交えて現状を説明されました。今後新たなハコモノ(体育文化センターや学校など)の事業費合計が約296億円かかるが、国の支援制度を最大限に活用し政策的投資に係る負担を軽減する事で、公債費償還ピークを迎えても実質公債費比率、財政調整基金残高共に望ましい状況を維持することが可能であると述べられましたが、予算編成をしっかり管理することも大事だと述べられました。