JC誕生の日 親子で学ぶシニアの知恵や経験をめぐるツアー
10月8日(日)10月例会 JC誕生の日 親子で学ぶシニアの知恵や経験をめぐるツアーを開催しました。
午前は燕中央公民館において知恵部門・郷土料理をテーマに行い、午後は場所を栄地区の三条市農村環境改善センターに移動し、経験部門・竹細工をテーマに行いました。本事業は燕三条地域の各小学校4年生から6年生とその保護者を対象に、この地域のシニア世代の方の知恵や経験を通じて参加者でワークショップを行ったり、実際に一緒に作ったりすることで、コミュニケーションをとりながら、世代間の理解を深め、この地域に根ざした伝統や文化を継承していくことの大切さを実感していただくことがねらいです。
まずはバスに乗り込みます。バス内では自己紹介を行いました。「ワクワクドキドキ緊張するわ」
知恵部門で燕市食生活改善推進委員協議会のシニア世代の皆様からご協力をいただき、郷土料理が若い世代に継承されていない現状を踏まえ、地域の伝統や文化が継承されず、まちの特色がなくなってしまうことが心配です。この事業を通じてこれからの世代に受け継ぐきっかけとなればとのお話をいただきました。また、燕市食生活改善推進委員協議会の皆さんがこの地域の食について身近に感じてもらえるよう今年度作成した、つばめ食育かるたの説明もしていただきました。
また、ワークショップでは今と昔の食を比較して、よくなったところ、悪くなってしまったところなどを話し合い、子ども世代から、親世代、シニア世代まで幅広い世代の意見交換を通じて今後どのような食生活に活かしていくべきか、真剣な議論がなされました。また、郷土料理がどの程度伝わっているか、郷土料理を作れますか?等鋭い質問も投げかけられました。驚くことに郷土料理ののっぺを食べたことがある人は多くいましたが、作ったことがある人はほとんどいませんでした。この結果からも伝統文化の継承に警鐘を鳴らさなければなりませんね。
質問に対してスラスラと浮かんでは書いていきます。活発な意見交換がなされてますね。
ディスカッションに続いて実際にこの地域で取れた合鴨農法で栽培された米と、郷土料理、のっぺをみんなで協力し合いながら作りました。
野菜の切り方一つ一つに意味があります。お正月等のおめでたいときは短冊切りなんだそうです。
いよいよ火にかけますが、出汁の取り方も様々です。ホタテを戻した残り汁や、しいたけで出しをとったりします。皆さんのご家庭では何で出汁をとってますか?
味見をして、もうすぐ出来上がりです。「どれどれ・・・あら、おいしいわ」
さあ、完成です。「みんなで食べるとオイシイネ」自然と笑顔がこぼれます。
みんなで記念撮影です「パチリ」燕市食生活改善推進委員協議会のシニア世代の皆さんありがとうございました!
午後からは栄地区の三条市農村環境改善センターに移動し、経験部門・竹細工をテーマに行いました。刃物のまち燕三条地域で古くから伝わった昔ながらの道具の使い方を通じてシニア世代の経験から、この地域のものつくりの伝統を継承していただくことが狙いです。
昔はおもちゃは身近にありませんでした。子ども達は道具の使い方を覚えて、材料から切り出し、自分だけのおもちゃを作りました。だから昔の子ども達は皆、道具を使う名人だったのです。
シニアの皆さんとのディスカッションです。昔と今の遊びについて意見交換することができました。今の子どもはテレビゲームや、インターネット等で実体験に基づく経験が不足しています。また、道具の使い方も知らず、使い捨ての便利な道具があふれ、道具を大切にする事もしなくなってしまいました。また、怪我を恐れるあまり、学校などでは刃物そのものを取り扱う機会も少なくなってしまったそうです。そんなことでは伝統や文化はいつか途絶えてしまいますよね。
シニア世代の皆さんのお話を真剣に聞いています。子ども達の目には達人に映っていることでしょう。実は子ども達だけでなく親世代も道具をあまり使わなくなった世代になっています。世代交代していますが、伝統の継承までは交代しきれていませんね。
曲尺という寸法を取る為の道具です。階段目盛という燕三条の測量メーカーの新しい商品です。これらの道具も燕三条地域で作られていますが、このような道具を使う人も大工さんなどの専門職に留まっているということは非常に残念ですね。
いよいよ竹とんぼを作ります。子ども達や、親世代も小刀を使って竹を切り出す作業に四苦八苦です。その点、経験豊富なシニア世代は手馴れたものです。
細かな作業もお手の物です。竹とんぼはバランスが非常に大切です。このような作業は経験がものをいいます。
いよいよ完成です!実際に竹とんぼを飛ばしてみました。一見簡単そうですが竹とんぼを飛ばすにもコツが要ります。竹とんぼをまっすぐ、高く飛ばすためのコツも伝授していただきました。
「そーれ、とんでけー」
最後に皆さんで記念撮影です「パチリ」 充実感が表情にあらわれてますね。経験部門にご協力頂いたボランティアの皆様ありがとうございました!
帰りのバス内で反省会です。みんなで感想を発表してもらいました。
本事業を通じて子ども達から親世代の皆さんがシニア世代の知恵や経験を誇りに、また、宝に思える意識が醸成できたのではないかと思います。シニア世代の皆様はこの地域の伝統文化、技術の継承について真剣に考えておられました。この思いに応えるべく、今後も継続して取り組んで行くべきであると思いました。