情熱ある若者大陸~燕三条トライク「小山さん」
おまたせしました! 情熱ある若者大陸 いよいよ第3弾!
もうすぐ梅雨明けに差し掛かろうとしている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
さんさんと輝くお日様の下、今日もこのまちにやってきた若者の情熱を聞いてきました!
三条市にある有形文化財をリノベーションして、みんなのシェアスペースに変身させ、多くの人びとが集まり、交流できる場所。「燕三条トライク」さんにやって来ました!
とっても素敵な外観!・・・「信号機」が邪魔ですって? これもまた風景の一部として見てみてくださいませ(笑)
登録有形文化財だったこの建物に目をつけ、色々な人たちが集まる場所に変身させました。
素敵な笑顔の小山雅由さんは「燕三条トライク」の代表。ご出身は埼玉県川口市で、2011年3月に三条市へと転入。現在は奥様とお二人で生活しています。趣味は旅行とスキー。なんと苗場スキー場でインストラクターもやっておられたそうです!
佐藤 : 小山さん、お久しぶりでございます。
小山 :久しぶりですね(笑)本日はよろしくお願い致します。
佐藤 : こちらこそ宜しくお願いします!小山さんとはこの情熱ある若者大陸事業の計画段階で色々とお話を伺わせてもらいました。当時は本当にありがとうございました。
小山 : 順調に進んでいるようですね。
佐藤 : これからどんどんペースを上げていく予定です!小山さんも是非みなさんに広めて欲しいと思いますし、読いて楽しく、情熱を感じられるように頑張っていきたいと思います!ではでは早速取材にさせて頂きますね!まずは小山さんがこのまちに来たきっかけやその当時の気持ちなどをお聞きしたいと思います。
小山 : そうですね・・・僕は日本を変える仕組みを作りたい!という大きな夢がありまして、その中で僕が着目したのが「日本のものづくり」でした。この国のものづくりが活発になれば、色んな意味で日本の底上げに繋がっていくだろうと思っています。そんな中で、燕三条でものづくりをやっている会社の方との出会いを通じて初めて燕三条に来たんですけど、その時このまちのものづくりにすごく感動したんです!そして、あるプロジェクトに参加させてもらって地域に色々な人たちとの出会いを経て、このまちに色んな人との関わりが生まれる仕組みが作れたら絶対面白いだろうって思って、それがこの「燕三条トライク」を作ったきっかけでもありましたね。
佐藤 : トライクが出来た時、まさに夢が叶った瞬間はどんな気持ちでしたか?
小山 : 夢が叶ったというか、まだ途中かなって思っています。この物件を見つけて今に至るまではすっごく苦労しました。この建物に辿りつくまでも大変でしたし、やっと見つかったと思っても資金もほぼ0だったのでクラウドファインディングでお金を募って、そこから室内をみんなと一緒にリノベーションをして・・・今は人も徐々に増えて来ましたがそれでもまだまだ苦労は絶えません(笑)
佐藤 : みんなで作り上げるっていうスタイルも良いですね。
小山 : ここはそういった形で形成されています。例えばこの電球のモチーフだっていつの間にか飾ってありましたし(笑)みんなやりたいようにトライクを活用してますよね。
佐藤 : 私も本棚デビューさせてもらいました! なにげにこの事業もPRしてます(笑)
小山 : さすがですね(笑)
佐藤 : いやいや僕も必死なんです(笑)すみませんお話を戻させて頂きますね。僕が前に小山さんとお話をしたとき、台東区にあるデザイナーズビレッジの話を記憶しているんです。デザイナーたちが集まって、それぞれの特性を活かして地域ブランディングを立ち上げていくっていうものだったんですが、小山さんが考える「燕三条トライク」の完成形ってどんなイメージなんでしょうか。
小山 : あまり堅苦しくない、「ゆるい繋がりがもてる」場所ですかね。(笑)デザイナーズビレッジのような場所は、三条ものづくり学校さんなどがやるべき事だと僕は思っていて、トライクはそういう所にこだわらなくてもっと気楽に、色々な人たちが集まって、人のつながりがこのまちにもっともっと生まれていって欲しいと思っているんです。
佐藤 : 県内外やこの地域の人たちもみんなが気楽に入って来れるような所。そして、そういった人たちの繋がりが広まっていくような場所になるという感じですかね。
小山 : そうです。色んな意味で「ハブとなる場所」というか・・・ようは、色んなコミュニティが生まれて欲しいですし、この場所をきっかけにもっと地域とも繋がって欲しいなぁって思います。
佐藤 : まさに日本を変える仕組みの足掛かり的な所に当たるわけですね。そういった意味ではまだ夢が叶ったワケではないんですね。
小山 : 今、こういったスペースは行政だけではなく、民間でも出来るようになってきました。最近では民間のコワーキングスペースはどんどん数が少なくなっていっているそうなんです。ものすごく自分への負担は大きいんですけど、民間でも出来るって事が継続性に繋がっていくと思いますし、出来るって事を証明したいんですよね。
佐藤 : 継続性といいますと。
小山 : D.I.Y精神。(Do It Yourself=ドゥイットユアセルフ)創意工夫ができる人間。0を1にできる人間。自分で考えて自分で行動できる人たちとの関わりができる事で、このまちの人たちの意識も変わってくると考えています。僕は燕三条というまちは新しいものを生み出す土壌が備わっていると思っていて、そういった循環がもっと生まれる事が「継続性」だと思っています。
佐藤 : 県内外の色々な人たちとの関わりが生まれる事で、このまちの人たちも徐々に変わっていって欲しいと。
小山 : よく言われる東京一極集中の社会を変えたいなとも考えています。もっと人々が「やりがい」をもって暮らしていける世の中になって欲しいと思っています。毎日満員電車に乗ったり、時間に追われながらバタバタしているようなストレスだらけの生活をするのではなく、もっと自然豊かな暮らしの中で、幸福度の高い仕事や暮らしができたらイイなって思います。そういった社会ができたら素晴らしいですよね。燕三条にはその土台が整っていると思いますし、燕三条ができなかったら他にどこでできるんだろうって(笑)
佐藤 : それだけ燕三条という地域は魅力的な場所だという事なんですね!
小山 : 僕はそう思っています(笑)クリエイティブなアイデアが生まれやすい環境の中で生まれたモノを形にできる「ものづくり」の会社やたくさんあってその技術は素晴らしく高い。だからこそ、色々な人たちがこのまちに関わって、色んなマッチングが生まれてくればこの地域はもっともっと化けると思います。今燕三条地域は注目されていますからね。
佐藤 : そういえば僕、前に小山さんに教えてもらった「アイデアソン・ハッカソン」に参加してみたんですけど、その時にある方が「この地域は「設計図」さえあれば、作れないものはない!」と豪語していた人がいて(笑)すごくインパクトがあったのを覚えています。このまちに足りないものって「アイデアを生み出す力」なんだーって単純に思ったんですけど小山さんはどう考えますか。
燕三条JCホームページより
:面白いことがうみだせる「まち」に →http://tsubamesanjo-jc.or.jp/2016/topics/1473/
小山 : 「アイデア」っていうのは情報とか生活圏での生きている人の発想だったり文化を理解していないと難しと思うんですよね。例えばフランスでモノを売りたいと思ってもフランスの人たちが欲しいものって日本人の発想では難しいと思います。けど、フランスに縁の深い人だったりフランス人の方から情報をもらったりすればそこからアイデアが沸いてくると思います。
佐藤 : 小山さんの継続性の話に繋がるかもしれませんが、そういった外部からの人たちとの接点を作って地元の人たちが一緒に楽しくアイデアを持ち合ってこのまちのものづくりを活用した新しいモノが生まれていく。そういった好循環になっていけばスゴイまちになりそうですね。
小山 : 燕三条にはその土壌がありますからね!
佐藤 : 小山さんとお話していると近い将来「なにか」が生まれてくるような気がします。ありがとうございました。では少し話を変えますね。小山さんが燕三条に来て、苦労した事、ショックだった事などはありませんでしたか。
小山 : 難しい質問ですね(笑)言いにくいという部分もありますが。
佐藤 : 過去2人との取材では結構この質問は盛り上がりましたよ。記事にする時大変でしたけど(笑)
小山 : 上手く記事にしてくださいね(笑)
佐藤 : わかりました!上手く文章化しますので気兼ねなくお願いします!(笑)
小山 : そうですねー 僕自身、結構ゆるい人間なので(笑)なおさら感じる部分があったのかもしれませんが、この地域の人たちって団体色が強いっていうかそういった組織や組合も多い気がしますし、少し固い感じがするんです。外からくる人たちってもっとゆるくつながりを持ちたいと思っているんじゃないかなと思うんですね。これから地域になじもうとする時すこしとっつきにくいというか・・・とくに燕三条地域はそういった固さを感じました。
佐藤 : 良い意味でしっかり組織として成り立っているが、反面その組織化されているからこその固さというか、敷居を高く感じる部分があるという事でしょうか。
小山 : これからもっともっと外からの人たちの関わりが増えて、移住する人たちが増えてくるとするじゃないですか。そういった人たちがハードルに感じる部分はあると思います。極端な話をすればトップダウンで物事が決まってしまう。僕は逆にボトムアップができるような組織が望ましいと思いますし、若い人たちのチャレンジにたいしての寛容性というかもっとおおらかな気持ちで受け入れて欲しいなって思いますよね。面白そうな事をやっていたら仲間になって一緒にやろうぜ!みたいな。
佐藤 : 外から来た人たちからするとその固さや、意見をも言えない空間が息詰まっちゃうから辛いんでしょうか。
小山 : すべてが悪いというわけではありませんが、そういう側面もあると思います。田舎だからという部分もあるかもしれませんけどね。良い意味で皆さんがしっかり地域に根差している部分は悪いとは思いませんし、逆に東京は色んな所から人が集まってくる人たちが多いからそういった固さみたいなものはない。という風に思いませんか。
佐藤 : 確かに言われてみるとイメージしやすいです。東京ってもともと外からの人たちがたくさん集まってできている感じがしますもんね。
小山 : 地域愛とか地域アイデンティティは燕三条地域は強い思い入れを持っている人が多いと思います。
佐藤 : 伝統や文化は大事なものですが、まったくなにも寄せ付けないくらいに守り過ぎるくらいに抵抗しすぎてしまうのも良くないのかもしれませんね。
小山 : 変化できる企業は残っていくし、変化できない企業は衰退していく。
佐藤 : 聞いたことのあるフレーズですね(笑)
小山 : 今、ものづくり学校とか新しい施設なども多くできていますよね。もっとみんなで活用する方法や外から人を呼び込むことを一緒に考えたらイイんじゃないかなって思います。行政の人たちも色々な人たちと関わり合いながらやったら面白いと思いますし、JCさんももっと行政や色々な団体とコミュニケーションをとってみたらどうでしょうかね。
佐藤 : 割と取っている方だと思っていますけど・・・
小山 : もっと関わってもいいんじゃないでしょうか。各団体が団体の存在価値を守ろうとしているのかわからないのですが、縦割りになっていてもっと横との繋がりがあっていいはずですよね。みなさんこのまちを良くしようと思ってまちづくりをやっていますよね。目指すべき目的は一緒のはずなのに コレは僕たちが、アレは私達が となって個の存在が強くなっているように感じる時があります。そこはもっとお互いに横の繋がりを意識して広げてみても良いと思いますけどね。
佐藤 : 行政や他団体とももっと関わりを持つというか情報共有や協力できるような土台づくりを今後考えていった方が良いという事ですね。
小山 : 難しい事かもしれませんが、そういったハードル、敷居の高さは外から来た人にとっても弊害になると思うんですよね。すべてを変えようというつもりはないんですけどそういったイメージや固さをとっぱらった方が良いと思います。
佐藤 : ありがとうございます。色んな人たちともっと関わりあってコミュニケーションをとっていく。だからこそいろんな「アイデア」が生まれる。まさしく小山さんがめざす夢の方向性のような気がします。ありがとうございました!それでは次の質問です。今後、燕三条でやってみたい夢などはありますか。
小山 : 燕三条トライクはシェアスペースで、僕にとっては「まちのリビング」という位置づけなんです。今度は「住める場所」を作って行きたいです。実はいまも動いている「KAJI」という空き部屋を使った空き家バンクのような仕組みがあるんですが、その仕組みをもっと広く展開したいと思っています。
三条まちなか情報局「KAJI」ホームページ⇒http://sanjoy-machinaka.jp/kaji/
佐藤 : 今度は住む場所の提供という事ですね。より移住を念頭に考えた活動になってきますね。「KAJI」を経由して「燕三条トライク」でさまざまな人たちに出会いっていろいろなコミュニティに触れて、ゆくゆくはこの「地域」と繋がって欲しいという事ですね。
小山 : そうです。そこが燕三条が変わっていく第一歩になると思っています。(笑)
佐藤 : ありがとうございます。では最後の質問です。小山さんが思う、この燕三条地域の未来を切り拓くための「力」はどのようなものだと思いますか。
小山 : これ結構悩んでいたんですが・・・
佐藤 : 是非お願いします!
小山 : 私が考える未来を切り拓く力となるもの それは「情熱力」です。
佐藤 : その心は(笑)
小山 : (笑)外からくる人も、向い入れる僕たちも情熱を持ってきて燕三条でなにかを叶えて欲しいですし、迎え入れる私達もその想いを叶えて上げるために情熱をかけて欲しいという意味を込めました。
佐藤 : 情熱力頂きました。本日はありがとうございました。
小山 : ちょっと固い話になったかもしれませんが(笑)ありがとうございました。
小山さんが運営する「燕三条トライク」はとっても素敵なシェアスペース。この場所を活用する人たちが各々に装飾をしたりしながら、交流を図っています。そんな「燕三条トライク」に是非お越しくださいませ。すごく雰囲気イイですよ!
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