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燕三条青年会議所とは

理事長所信

理事長所信

理事長メッセージ

【はじめに】

青年会議所は、自らを成長させてくれる場所であり、いつの時代であっても青年らしく情熱をもって、まちを変えようと何事にも挑戦できる機会を与えてくれます。そうした機会の中で、私たちは仲間との楽しい時間を過ごし、ともに困難を乗り越える力を育み、地域社会からの支えもあって、かけがえのない人生の教訓となる経験を積むことができます。私はその経験は生涯において、いつまでもきらりとひかり輝く財産になると確信しています。時に青年会議所は、青年経済人の学び舎とも表現されますが、会費を払えばスキルを習得させてくれるようなビジネススクールではありません。青年会議所は自ら決断し行動を起こし、さまざまな経験の中から学ぶ場所です。言い換えれば、決断こそが自らを変える確かな一歩となるのです。情熱を持ったその一歩は周りの仲間の意識を変え、さらには市民からの共感を得ることで、やがてはまちをも変える大きな力となり運動となるのです。私たち青年世代はこれからの時代を創る変革期を迎えています。デジタル化の進展や新型コロナウイルスとの戦いの中で、人との関わり方や個人の価値観が多様化しています。今、まさに青年会議所らしくさまざまな場面において議論を生み出し、組織と地域との調和を目指していくことが必要です。しかし、不確実性の高まるVUCAの時代と言われる中で、まちがどうなっていくのかは誰にも分かりません。また、これからの経済や新しい価値観が多様化、複雑化する中で会社や仕事でさえ、どうなっていくのかは誰にも予測がつきません。だからこそ、変化に対応するためのリーダーシップを青年会議所で研鑽するのです。未来を決めるのはいつだって私たち自身です。

【Live in Tsubamesanjo City ~自分らしく住み続けられるまち~】

2022年、燕三条青年会議所は創立25周年を迎えました。これまで私たちが歴史を紡いで地域に根差した活動を続けられたことは、ひとえに先輩諸賢の情熱と努力の賜物であり、地域の課題に挑戦し続けてきた結果です。そして、本年、私たちは新しいビジョンを掲げ、新たな挑戦の一歩を踏み出します。新型コロナウイルス感染症の拡大から約3年が経過し、価値観の変化や働き方など大きく変わりました。社会ではオンライン化が進み、時間や場所に捕らわれない働き方ができるようになりました。同時に、ライフスタイルや仕事のあり方も多様化してきました。結果として、これまでの東京一極集中の緩む動きがはじまり、人口の地方分散化など、地方創生の兆しも見えてきました。併せて少子高齢化に伴った生産労働人口の減少を補うため、また育児や介護との両立など働き手のニーズの多様化に対応するため働き方改革が推進され、生産性や国際競争力の向上に繋がるデジタル技術やITを活用して業態転換を図っていくことが企業の重要課題となりました。さらに、世界各国では地球温暖化による気候変動と対峙し、カーボンニュートラルの実現を目指して動き出し、企業の環境社会への適応、いわゆるSDGsへの取り組みも求められています。将来にわたり企業の成長ひいては地域の成長を促すためには、今まで以上に環境や社会への取組みなど、地域社会をはじめ、あらゆるステークホルダーを尊重することが重要であり、成長エンジンの原動力を見つめ直す必要もあります。燕三条の産業がさらに輝き発展すれば、これから社会に出ていく若者が自身の将来を燕三条でしっかりと想い描け、未来ある子どもたちにも安心して託していけるまちづくりに繋がります。それが今、私たち青年の果たす役割であると考えます。この大きな変革期に私たちは“Live(生きる)”を最大のテーマとして、それを構成する3つの要素に「働く」「暮らす」「出会う・繋がる」ことを軸として、このまちの未来とともに生きる人びとのあるべき姿を想い描きました。社会の課題である人口減少、少子高齢化を解決するための特効薬はありません。私たちは持続可能な地域を創るために、若者の生き方や働き方の選択肢を増やし、自分らしく住み続けられる、価値観の多様性を認められる“ひとづくり”を行うことで、若者が集い活気溢れるまちを目指します。そして、コロナ禍によって生活様式が大きく変わり、オンライン環境の整備やリモート化が当たり前となった社会において、今一度、ここに暮らす人々が“ひととひと”の繋がりを大切にし、共助意識をもって生活できれば、今よりもっとこの地域に愛着が湧いてくるに違いありません。大切なのは私たちが暮らすこのまちを、住んでいる皆が大切に思い、持続可能なまちへと変えていけるかどうかです。これまで、私たちは『県央中核市』誕生を目指し、燕三条市実現に向けて運動を展開してきました。未来を見据えたこの運動は、企業活動はもとより私たちの生活にも、そして未来ある子どもたちにとっても、より良い変化を加速させる、最も効果的な手段に他ありません。私たちは「燕三条市」をビジョンに掲げ、市民が自分らしく住み続けられる理想郷を先頭に立って創るために行動を起こします。

【希望に溢れ、活力ある産業のまちづくり】

社会の課題を解決することで持続可能な地域を創ることを誓う。これは全国の青年会議所の使命であり、社会の課題という言葉は燕三条地域固有の課題だけではなく、青年が取り組むべき様々な課題を包括しています。喫緊の課題である人口減少や少子高齢化の時代の訪れにより、まちの未来を担う若者が不足しています。具体的には18歳から20歳前半の世代の進学や就職に起因した流出が見受けられますが、その後の転入には繋がっておりません。若年世代の流出の一途により引き起こされる地域の課題は重大です。「働く」という軸で見たならば、特に中小企業や小規模事業者が多く、この地域の企業の労働力確保は不可欠であり、現に事業の後継者不足という課題にも直面しています。しかし、ものづくりの産業集積地である燕三条地域には魅力溢れる企業が沢山あり、新潟県内においても経済圏として極めて重要です。これまで、この地域の産業は自立的に企業を成長させ、競争を厭わずに力強く経済活動を展開してきました。今日では世界でも有数のものづくりのまちとして発展し、巧みな技術から生み出される素晴らしい製品は「燕三条」の知名度をより一層に高めています。私たちは先人たちが紡いでくれた歴史と魅力ある“燕三条のものづくり”というアイデンティティを大切にしていかなければなりません。それに加えて、持続可能な社会の実現に向けた変革期である今、地域社会などあらゆるステークホルダーへの貢献が長期的な企業経営に求められています。新しい競争としてのデジタル化による生産性向上や消費者のデジタルシフトが進むなか、SDGsやカーボンニュートラルなど社会との調和を求める企業の在り方にも変化が起こっています。これからの経済を担っていく私たちがデジタル競争に向き合い、持続可能性のある地域経済を示していくことが若者の未来には重要です。そして、地域の課題である若者の流出への解決策を見出すため、如何にしたら若者が帰ってきたくなる産業の未来を創っていけるのか、また、どのように若者に対しての未来への教育を行っていくのか、青年世代である私たちはもとより、世代を超えてこの課題に向き合っていかなければなりません。これまで先輩諸賢が育んできた産業の魅力に加えて、この地域で働く魅力に溢れた“新しい未来”を「若者」に向けて発信し、持続可能な地域を創るために行動を起こしていきましょう。

【まちと繋がり、ともに助け合うひとづくり】

デジタルの進化等により非対面でのオンラインコミュニケーションツールも広く普及し、私たちの仕事はもとより、暮らしはより便利になりました。私たちはいつ、どこにいてもスマートフォンの画面を通じて、会議や会話に参加できるようになり、皆が関心のある出来事などは、SNSなどからスピーディに入手できるようになりました。しかし、その一方で直接コミュニケーションを取る機会は減っており、ひとやまちとの繋がりの希薄化が進んでいます。これまで私たちの生活は新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、新しい生活様式への変化に適応してきました。地域のさまざまなイベントや事業も自粛が続き、ひととひととの関わり方にも変化が生まれました。その結果、対面でのコミュニケーションが減少し、人間関係や地縁的なつながりの希薄化が進み、このままでは自身が暮らすまちにも繋がりを持てないひとが増えていくことが懸念されます。そして、まちとひととの繋がりの希薄化は、まちを想い行動する市民が減るということです。このことは、地域社会において様々な場面で暮らしやすさに影響します。私たちは有事の際には手を取り合い、助け合える人間関係を普段から意識して築いていかなければなりません。また、少子高齢化社会を迎えるにあたり、社会的孤立を防ぐためにも、ひととひととが支え合い、まちとともに「暮らす」ということを新たに考える機会が必要です。加えて、この地域は水害の被災経験のある地域です。私たちの先輩諸賢は水害の発生時にいち早く行動を起こし、ボランティアセンターを立ち上げ、率先して災害に対応してきました。自然災害はいつ身近で発生するか分かりません。私たちには平時の備えが重要であります。皆で助け合える共助意識を醸成するために行動を起こしていきましょう。

【誰もが“やりがい”を持って行動できる組織づくり】

燕三条青年会議所の魅力のひとつは組織力です。強い組織はビジョンや理念がしっかりと浸透し、組織全体で目的が共有されるため、人の行動や活動を向上させます。また、組織をより活性化させるには、それぞれが主体性をもって行動することが必要であり、より良い組織風土はメンバーの“やりがい”を高めてくれます。まずは、それぞれ立場の異なるメンバーが主体的に関わりたくなる“きっかけ”をつくることが重要です。入会前の皆さんが説明を受けられた通り、青年会議所という場所では新たな交流が生まれ、これまでと違った価値観に触れる機会を得られます。多様性が調和し、組織全員で同じ方向を向いた先に、これまでに無い新しいエネルギーが生まれ、より一層に結束を固めます。そして、皆さんはともに活動する中で信頼し合える仲間に出会える、そして一生付き合える友情を育むこともできます。青年会議所はそのような場所であり続ける必要があります。青年会議所で得られる多くの機会を通じて、“やりがい”をもって活動した先に自身の成長に繋げられる組織風土を醸成するため、そして、JCは“出たもん勝ち、やったもん勝ち”と言われる組織であり続けるため、全員で行動を起こし、組織を活性化させましょう。

【会員拡大はJC運動の拡大】

青年会議所の運動の“一丁目一番地”は会員拡大をおいて他にありません。会員拡大はJC運動の拡大であり、青年会議所に入会したということは、すでに意識を変革させ決断した結果です。一緒に運動してくれる同志をみつけるために、私たち「燕三条JCが何をしている団体なのか」を自信をもって伝え、能動的な変化を遂げるための機会を提供し、多くの青年を仲間に迎えましょう。現状、全国の青年会議所の約75%は50名未満のメンバーで活動していますが、年々その比率は膨らんでおり、メンバー数の減少は全国共通の課題となっております。もう一度、在会員100名以上の影響力溢れる団体を目指して、まだ見ぬ新たな同志たちに私たちの存在を知ってもらうため、さらにはJC運動を広げ、市民とともにより良いまちづくりを行うために行動を起こしましょう。私たちの運動を知ってもらうことで、その価値を何倍にだって高めることができます。

【おわりに】

私たち青年世代は誰しもが、何かを変える力を秘めています。青年会議所という場所はいつの時代であっても青年らしく情熱をもって、まちを変えようと何事にも挑戦できる場所です。私たちが主体性をもって運動を起こし、そこに多くの共感が集まれば、未来をも変えることも可能です。1949年、戦後の焼け野原から経済復興と国際社会への復帰を夢見て、自ら率先してまちづくりに取り組んだ青年会議所の運動があったように、いつの時代であっても未来を創りだすことが出来るのは青年です。青年会議所は単年度の組織ですが、その1年は燕三条青年会議所の歴史に連綿と受け継がれていきます。私たちひとりひとりが燕三条地域を牽引するリーダーとなるべく、ともに未来を創っていきましょう。

“誰かのために”という純粋な気持ちで、一生懸命に物事に取り組んだ経験がある。
胸を張ってそう言えることは、私にとって確かな自信に繋がっています。

【運動方針】
1.新たな燕三条ビジョンの推進
2.産業の新たな未来の創造・発信
3.市民の共助意識の醸成
4.主体性をもった組織風土の醸成
5.LOM全員で取り組む会員拡大運動
6.青年会議所で得られるさまざまな機会の提供
7.積極的な広報渉外活動
8.運営を円滑に進める積極的なツールの採用





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